冥王星を取り戻せ

見える限りの遠くの向こう

世界最後の人類になった話。


ちょっとだけ世界が終わったお話。

半年振りくらいに映画を観た。
初めて行く映画館で、レイトショー。
日付が変わる少し前に映画は終わり、「まぁ、一応」って感じにトイレも済まし、余韻に浸りながら喫煙室で一服。
平日のレイトショーということもありもともと人も然程居らず、喫煙室には自分だけ。
ゆったりとタバコを吸ってからフロアに出ると、誰も居ない。
本当に誰も居ない。
スタッフさんも居ない。

エレベーターに向かう足を止めてもう一度喫煙室でゆっくり一服。
やっぱり自分しかいない。
せっかくこんな珍しいところでひとりぼっちなんだからどうにか楽しめないかを考える。
考えてるうちにタバコを吸い終えたので再びフロアへ。
やっぱり誰も居ない。
特にすることがない。
世界が終わったらこんな感じなのかもしれない、と思いながらぼんやりするけど、それほど楽しくもない。
エレベーターで一階に下りて外に出ると冷たい風が強く吹き付けてきて思わず声が出た。
外では車が走っていて、人が歩いていて、世界は全然終わってなくて、少しほっとした。
「世界最後の人類になるのはどうやらそれほど楽しくなさそうだ」と思った。